実家の庭の草が伸びてきているので、そろそろ草取りをしておこうかなと思って、出かけてみると
この状態となってしまっていた。
向きを変えてみると、水が左奥の方向へと流れが出来ていた。
3枚目の写真で分かるように、奥に井戸がある。
この井戸は地下水が貯まって出来ているのであるが、(どこの井戸も同じか)
雨がたくさん降ったあとは、地下水が増水してしまって、井戸の囲いと地面との隙間から、水が溢れて来るのだ。
普通に雨が降った程度では、こんなことにはならない。
ここまでになると言うことは、相当な量の雨が降った証拠である。
写真手前から井戸に向かって、飛び石のように石板が敷かれているが、これは昔、父がこんな時のために自作で築いた物だ。
もう40年以上も前だったか、私が大学に行っている間に設置した物で、帰郷したときに見て、初めて知った。
何で、こんなものを作ったのかと不思議に思っていたけれど、ずっと後になって、今回のような様子を見て、やっと分かった。
昔は、水道がなく、生活用水はすべて、この井戸の水を利用していた。
炊事用程度なら、汲み置きの水が置いてあったけれど、お風呂の水はそうはいかない。
毎日この井戸から汲み上げて、お風呂に運んでいたのだ。
風呂水を汲んで運ぶのは母の仕事で、水が溢れ、じるじるになった地面を桶を担いで行き来するのを不憫に思った父が築いたのだろう。
もう数十年前に、市の水道が利用できるようになって、井戸の利用はほとんどなくなったけれど、こうして庭が冠水すると、当時のことを思い出してしまう・・・。
と言う事で、この日の草取りは諦めて帰ることにした。
次の日、また実家に行くと、水はきれいに引いていた。
少し湿った感じの地面で、草を抜き取るには、ちょうど良くなっていた。
今日は、今朝からまた雨が降り続いているので、また今頃冠水しているのかな??