昨日の事であるが、こんなに不快な気持ちになったのは久しぶりのことである。
お風呂に入ったあと、夕食を摂るのが日課となっているのであるが。
寒い日には、おでん!!
もう定番である。
おでんを食べて満足した私は、こたつに足を突っ込んでテレビを見ていた。
相変わらず、面白いテレビはないなあと思っていたところ、何やら嫌な臭いが漂ってきた。
これは!!
直ぐに分かった、この不快な臭い。
カメムシの臭いだ!!
カメムシが近くにいるのだ。
周りを見渡しても、臭いはすれど、姿はない。
しかし、臭いは確かにする。
一度立ち上がって、キョロキョロと着ている服や辺りを見回しても、カメムシは見つからなかった。
そこに仕事から帰ってきた妻が、部屋に入ってきた途端に発した言葉。
「臭い!!カメムシだ!!」
やっぱり臭うか・・・。
「そうなんよ。私が臭ってるんよ。」
と言うと、私に近寄ってきて、臭いを嗅ぐ。
「ほんとだ。お父さんが臭い!!」
妻は、そのまま部屋を出て、お風呂に入りにいってしまった。
それからと言うもの、妻が言うのだから、もう間違いはない。
私の着ている服のどこかにカメムシが潜んでいるのだと確信を持った。
いつ服の中に入ったんだ?
シャツ?パンツ?それともパジャマ?
あれこれ考えているよりも、まずはカメムシを発見して、対処せねば、この臭いから逃げることはできない。
そこで、着ているパジャマの上着から脱いで、大きくぱんぱんと振り払う。
しかし、カメムシは落ちては来なかった。
次は、パジャマのズボンを脱いで振り払う。
やっぱりカメムシは見つからない。
シャツかパンツか??
これは脱ぐことはしないで、覗き込んだり臭いを嗅いだりして確かめるも、どうも違うみたいである。
しかたなく、パジャマを着直すかと思って、でも、もしかしてとパジャマの上着を反対に裏返してみると、、、
一匹のカメムシを発見!!
パジャマの袖の裏側にへばりついていた。
ゆっくりと何事もなかったのように動いている。
私は、ティッシュでふわっとくるんで、丸めて水道の蛇口に持って行く。
そして、いつものように、水でぬらして、溺死させたのであった。
これではまだ安心できないので、ズボンの方も裏返して確認を取る。
大丈夫のようだった。
この一部始終を、妻は気持ちよくお風呂に入っていたので知らない。
いや、見られないで良かったのであるが・・・。
風呂上がりの妻に、捕まえたことを報告すると、
「でもまだ臭うよ。」
と言いつつ、にこっとしていた。
それからしばらくは、少し臭いが残ったまま、テレビを見ていたが、いつの間にか、そんなことがあったことを忘れていた。
臭わなくなったと言うことだろう。