笑顔な毎日123

     趣味の充実と生活の工夫について

近所のお年寄りがデイサービスの車を待っている

実家に野菜の様子を見に行くのは、だいたい時間が決まっていて、8時半から9時の間くらいに到着することが多い。

 

それで、冬場の寒い時期にはほとんど見かけていなかったが、暖かくなってきてからは、週に3,4回程度、家の近くで出会う人がいる。

それは、以前にも書いたことがある、近所にお住まいのおじいさんで、デイサービスに通うために、迎えの車を待っているのだ。

そのおじいさんの家の庭までは細い道のため、車が入っていけないので、ちょったとした広場まで歩いて来られているのだ。

 

日差しがきつくなってきた、この時期は、日陰で腰掛けて待っているところに、私の車が到着するパターンである。

 

いつもは、わたしが畑で作業をしている間に、お迎えの車が到着して、数分後に出発するのが常であった。

 

ところが、その日に限って、実家に到着したのが10時頃になってしまって、、、

まだ、そのおじいさんは、いつもの日陰に座っておられた。

 

わたしが、ぺこりとお辞儀をすると、同じように頭を下げて、にこっとされた。

あれ、今日は散歩でもしている途中の休憩なのかなと思ったが、いつもの手荷物を横に置いていたので、今日のデイサービスは遅い時間なのかなとも思った。

 

しばらく作業をしていても、全然車が来る様子はなかった。

いくら日陰に座っているとは言え、時間的にもかなりの気温になっているはずである。

 

もしかしたら、デイサービスの日にちを勘違いして、待っているのかも知れないと思って、心配になってきた。

 

熱中症にでもなってしまったら大変なことになってしまう。

 

そこに、田んぼの稲の世話にやってこられたおばあさんが、わたしを見て、挨拶をされた。

「今日も、ええ天気ですなあ・・・」

わたしは、すぐに、そのお方の元に走って行って、話を始めた。

「どうも、デイサービスの日を間違えて待っている様子で、このままだと熱中症に・・・と。わたしが行っても、何を若造が!と思われるだけかも知れないので。」

 

ようやくそのことを理解されたおばあさんは、ゆっくりとおじいさんの座っているところまで、杖をついて坂道を登っていった。

 

あー、これでよく知っている人との話なので、なんとかなるだろうと、少し安心して作業を続けていた。

 

しばらくして、そっちの方を除いてみると、おじいさんは、ゆっくりゆっくりと坂道を上って自宅に帰っていく様子だった。

 

時計を見ると、もう10時半を過ぎていた。

 

はじめは、そのおじいさんの息子さんがお昼には帰って来るから大丈夫でしょうと、おばあさんは言われていたが、それまで待っていたら、ほんとにヤバかったと思う。

 

取り敢えず、何事もなく自宅に帰られたようで、安心して、私も我が家に戻ってきた。